デザインの軸と焦点 代表自邸のできるまで ~その①~
今回ご紹介するのは私、ビルビート代表岡元の自邸である。
自邸と言っても築30年のマンションの一室で、中古物件をフルリノベーションしたものである。
普段から高性能住宅の建築に従事している私が何故マンションリノベーションという方法を選んだのか?
どのような意図でこの内装になったのか?
など、少しずつお話しできたらと思う。
まず内装について
自邸を持つときにはダイニングテーブルを丸テーブルにして、照明はトムディクソンのビートペンダントライトを使うと決めていた。
なので、この物件のデザインの中心にはトムディクソンのビートがいて、それを引き立たせる。または馴染む内装にする。というところから着想が始まった。
普通は、まず建築ありきでその空間に合う照明器具をチョイスしていくのがセオリーだと思うが、そういった意味では逆説的なデザイン手法を取ったのである。
実は、このやり方の方が遥かにデザインがしやすいし理にかなっていると思う。
照明器具というのは本当に種類が豊富で、出来上がってしまった空間に合うものを選ぶとなるとそれはもう大変な作業なのである。
選ぶだけでも大変なのに、予算が合わなかったり。やっと見つけたと思ったら欠品してたり。
苦行と言っていいレベルだ。
だが本件はこの器具を使うと決めていたので、自ずと内装のデザインコードも決まってきたし、予算取りも初めからできていた。
ブラックとカッパーで構成された照明器具が馴染むよう、彩度と光度を落としたコーディネート。
始めから焦点を絞ることができたので、デザインコードは早い段階で決まった。
- ブラック基調
- 光沢感がギラついていないもの
- 赤黒いフロア材
- 壁と天井はくすんだ素材と色
- ジョアンミロの絵の様なリズム感
これがデザインコードだ。
次にライティングである。
~続く
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